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T1182 - AppCert DLLs

概要

Dynamic-link libraries (DLLs) that are specified in the AppCertDLLs Registry key under HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Session Manager are loaded into every process that calls the ubiquitously used application programming interface (API) functions CreateProcess, CreateProcessAsUser, CreateProcessWithLoginW, CreateProcessWithTokenW, or WinExec. (Citation: Elastic Process Injection July 2017)

Similar to Process Injection, this value can be abused to obtain persistence and privilege escalation by causing a malicious DLL to be loaded and run in the context of separate processes on the computer.

管理者によるコメント

T1182は「AppCert DLLs(AppCert DLLインジェクション)」として定義されている、Windows環境における高度な永続化・特権昇格手法です。

Windowsの特定のレガシーなシステム機構(AppCert)を悪用し、「システム内で新しいアプリケーション(プロセス)が起動した瞬間」をトリガーに、マルウェア(DLL)を自動的にそのプロセス内部へ読み込ませて実行する手法です。

1. 概要(攻撃者は何を実現できるのか?)

この手法で攻撃者は、「ユーザーやシステムが何かアプリを開くたびに、自身のバックドアを確実に自動実行(永続化)させ、かつ別の正規プロセスに寄生して存在を隠蔽すること」を実現します。

2. 攻撃の流れ

Windowsには、アプリケーションの互換性確認や監視のために、プロセス起動時に特定のレジストリに登録されたDLLを強制的に読み込む「Application Certification(AppCert)」という古い仕組みがあります。攻撃者はこのレジストリを書き換えます。

  1. 初期侵入と権限昇格:
    攻撃者はまず、ターゲットのWindows端末に侵入します。この手法を仕込むためのレジストリ領域(HKEY_LOCAL_MACHINE)への書き込みには、管理者権限(AdministratorまたはSYSTEM)が必要なため、事前に特権を確保しておきます。

  2. 悪意あるDLLの配置:
    遠隔操作(RAT)などの機能を備えた不正なDLLファイル(例: malware.dll)を、システムフォルダ内などの目立たない場所に配置します。

  3. レジストリの改ざん:
    WindowsのAppCert機能を管理する以下のレジストリキーに、配置したDLLを登録します。

    • キー: HKLM\System\CurrentControlSet\Control\Session Manager\AppCertDlls
    • 書き換える値: 任意の名前(例: StandardVerify)を作成し、データの値として手順2で置いたマルウェアDLLの絶対パスを指定します。
  4. 自動実行と寄生の発動:
    仕込み完了後、システムやユーザーが新しいアプリケーション(API関数 CreateProcessCreateProcessAsUser などを使用するもの)を起動します。

  5. コード実行:
    Windowsのプロセス生成機構が、レジストリを読み込んでマルウェアDLLを新プロセスのメモリ空間に自動ロードします。これにより、マルウェアはターゲットプロセスの権限で動作を開始します。

3. 防御・対策

AppCertは特殊かつ古い機能であるため、現代のWindows環境では利用を制限し、レジストリを監視するのがセオリーです。

4. 重要ポイント

5. 関連する主なCWE

6. 関連する代表的なCVE

T1182(AppCert DLLs)は、Windows OSが後方互換性のために標準で持っている「正規の仕様・機能」を悪用する攻撃テクニックであるため、これ単体でCVE番号を持つバグ(脆弱性)というわけではありません。 しかし、攻撃者がこのAppCertレジストリ(HKLM領域)を書き換えるためには、必ずシステム上での最高権限が必要になります。そのため、一般ユーザーのアカウントからハッキングを開始した攻撃者が、「AppCert DLLsを仕込める状態(特権)になるため」に、以下のようなWindowsの権限昇格(Local Privilege Escalation)の脆弱性と組み合わせて悪用します。

実務上のアドバイス

サーバーやPCの調査(フォレンジック)の際、不審なスタートアッププログラムやスケジュールタスクが全く見当たらないにも関わらず、システムログを見ると「未知の外部IPへの通信が、別の様々な正規アプリの裏で断続的に発生している」という場合、この T1182 / T1546.009 が疑われます。

レジストリエディタなどで AppCertDlls キーの内部をチェックし、身に覚えのないDLLパスが登録されていないか確認することが、この高度なステルス攻撃を暴くためのブレイクスルーとなります。

分析

この攻撃手法を利用する脅威アクター

この攻撃手法を利用する脅威アクターは登録されていません。

関連する CVE

この攻撃手法に関連する CVE は登録されていません。

攻撃手法 – 脅威アクター Graph


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