CVE-2023-38606 の詳細
CVEの情報
説明:
This issue was addressed with improved state management. This issue is fixed in macOS Monterey 12.6.8, iOS 15.7.8 and iPadOS 15.7.8, iOS 16.6 and iPadOS 16.6, tvOS 16.6, macOS Big Sur 11.7.9, macOS Ventura 13.5, watchOS 9.6. An app may be able to modify sensitive kernel state. Apple is aware of a report that this issue may have been actively exploited against versions of iOS released before iOS 15.7.1.
CVE更新日: 2023-07-27 00:15:16.173000
CVSSバージョン: 3.1
CVSSスコア: 5.5
KEVの情報
KEV更新日: 2023-07-26
EPSSの情報
EPSSは脆弱性が今後30日以内に悪用される確率を予測するスコアリングシステムで、FIRST(Forum of Incident Response and Security Teams)が提供しています。
EPSSのスコアが高いということは、攻撃されるリスクが高いことを意味するので、早めの対策が必要です。
EPSSスコア: 0.028990000
EPSS更新日: 2026-10-16 00:00:00
SSVCの情報
SSVCはカーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が提案する脆弱性の評価手法です。ステークホルダーごとに脆弱性対応の優先度を決定することを支援します。
本サイトでは、CVE、KEV、EPSSの内容からExploitation(悪用状況)、Technical Impact(技術的影響)、Automatable(自動攻撃の可否)を判定します。
Exploitation: active
Technical Impact: high
Automatable: False
CVE-2023-38606は、Apple製品のカーネルに存在する、悪用が確認されたゼロデイ脆弱性です。この脆弱性は、「Operation Triangulation」と呼ばれる高度なスパイウェアキャンペーンの一環として悪用されました。
1. 脆弱性の概要
1.1 影響
この脆弱性を悪用されると、悪意のあるアプリケーションが機密性の高いカーネル状態を変更できるようになります。これにより、攻撃者はデバイスのroot権限を取得し、デバイスを完全に制御する可能性があります。具体的には、ファイルの変更や削除、証明書やキーなどの機密ファイルの窃取、正確な位置情報データの送信などが可能となります。また、リモートのユーザーからのサービス運用妨害(DoS)を受ける可能性もあります。
この脆弱性は、Appleが設計したSoC(System on a Chip)の、ドキュメント化されていない隠れたハードウェア機能(MMIOレジスタ)を悪用して、ハードウェアベースのセキュリティ保護であるページ保護層(PPL)をバイパスするために使用されました。このハードウェア機能は、テストまたはデバッグのために意図されたものと考えられています。
1.2 深刻度
この脆弱性は、実際に悪用が確認されたゼロデイ脆弱性であり、米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)の「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」にも追加されていることから、深刻度は「緊急」レベルと評価されます。 CVSSスコアについては、執筆時点ではNVD(National Vulnerability Database)が一時的に利用できないため、不明とします。
2. 対象となる環境
2.1 影響を受けるOSバージョン
この脆弱性の影響を受けるのは、以下のApple製品およびOSバージョンです。
2.2 影響を受ける設定
この脆弱性は、AppleのSoCに存在する、ドキュメント化されていないハードウェアMMIO(Memory-Mapped I/O)レジスタに関連しています。このレジスタは、ハードウェアベースのページ保護層(PPL)をバイパスするために悪用されました。
3. 影響を受けた時の兆候
「Operation Triangulation」キャンペーンの一環として、攻撃は悪意のあるiMessageメッセージをターゲットに送信することから始まります。この攻撃は「ゼロクリック」であり、ユーザーがメッセージを開くなどの操作をすることなく、自動的にペイロードが起動されます。
感染したデバイスでは、攻撃者が完全な制御を得て、ファイルの改ざん、機密情報の窃取、位置情報の追跡などが行われる可能性があります。ただし、このマルウェアはスマートフォンのメモリ上でのみ動作するため、デバイスを再起動するとマルウェアは消去されます。
4. 推奨対策
4.1 本対策
Appleは、以下のバージョンで本脆弱性に対処するセキュリティアップデートをリリースしています。対象製品のユーザーは、速やかに最新バージョンへアップデートすることが強く推奨されます。
Appleは、デバイスツリーを更新して物理アドレスマッピングを制限することで、この脆弱性を修正しました。
4.2 暫定回避策(緩和策)
本脆弱性はゼロクリック攻撃を伴うため、ユーザー側での積極的な事前回避策は困難です。しかし、この脆弱性を悪用するマルウェアはデバイスのメモリ上で動作し、再起動すると消去される特性があります。そのため、定期的なデバイスの再起動は一時的な緩和策となり得ます。 ただし、これは根本的な解決策ではないため、速やかに上記の本対策を実施することが重要です。
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