CVE-2019-2215 の詳細
CVEの情報
説明:
A use-after-free in binder.c allows an elevation of privilege from an application to the Linux Kernel. No user interaction is required to exploit this vulnerability, however exploitation does require either the installation of a malicious local application or a separate vulnerability in a network facing application.Product: AndroidAndroid ID: A-141720095
CVE更新日: 2019-10-11 19:15:10.947000
CVSSバージョン: 3.1
CVSSスコア: 7.8
KEVの情報
KEV更新日: 2021-11-03
EPSSの情報
EPSSは脆弱性が今後30日以内に悪用される確率を予測するスコアリングシステムで、FIRST(Forum of Incident Response and Security Teams)が提供しています。
EPSSのスコアが高いということは、攻撃されるリスクが高いことを意味するので、早めの対策が必要です。
EPSSスコア: 0.721050000
EPSS更新日: 2026-10-16 00:00:00
SSVCの情報
SSVCはカーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が提案する脆弱性の評価手法です。ステークホルダーごとに脆弱性対応の優先度を決定することを支援します。
本サイトでは、CVE、KEV、EPSSの内容からExploitation(悪用状況)、Technical Impact(技術的影響)、Automatable(自動攻撃の可否)を判定します。
Exploitation: active
Technical Impact: high
Automatable: False
CVE-2019-2215に関する脆弱性の調査結果を以下に解説します。
1. 脆弱性の概要
CVE-2019-2215は、AndroidカーネルのBinderドライバーにおけるUse-After-Free (UAF) の脆弱性です。この脆弱性は、ローカルの特権昇格を可能にし、影響を受けるデバイスを完全に侵害する可能性があります。
1.1 影響 この脆弱性を悪用されると、悪意のあるローカルアプリケーションや、ブラウザのレンダラーエクスプロイトと組み合わせることで、攻撃者が標的のAndroidデバイスに対してroot権限を取得し、完全に制御を奪うことができます。
1.2 深刻度 この脆弱性は深刻度が高く、CISA (米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁) の「Known Exploited Vulnerabilities Catalog (既知の悪用された脆弱性カタログ)」に2021年11月3日に追加されており、実際に悪用が確認されています。 Google Project ZeroのMaddie Stone氏によって発見され、7日間の開示期限で公開されました。 NSO Groupの監視ソフトウェア「Pegasus」によっても悪用されたとされています。
2. 対象となる環境
2.1 影響を受けるOSバージョン Android 8.x以降を実行している、2019年10月6日より前のセキュリティパッチレベルのAndroidデバイスが影響を受けます。 具体的に影響を受けるとされるデバイスには、以下のモデルが含まれます。
Androidカーネルバージョン3.18、4.14、4.4、4.9が影響を受けます。 なお、Pixel 3、3 XL、および3aデバイス(最新のAndroidカーネルを実行している場合)はこの問題の影響を受けません。
2.2 影響を受ける設定 この脆弱性は、Androidカーネルの
drivers/android/binder.cファイルにあるBinderカーネルドライバーに存在します。 特に、binder_thread構造体内のwait_queue_head_t waitメンバーが、binder_thread構造体が解放された後もepollによって参照され続けることによるUse-After-Free (UAF) が問題です。CONFIG_DEBUG_LISTが有効になっているとエクスプロイトのプリミティブが破壊され、CONFIG_ARM64_UAOが有効になっていると悪用が困難になると言及されています。3. 影響を受けた時の兆候
この脆弱性は、悪用されるとローカル特権昇格を引き起こし、最終的にrootアクセス権を獲得します。攻撃者がデバイスを制御下に置くため、ユーザーが直接的に「兆候」として認識できる明確な挙動はない可能性があります。しかし、悪意のあるアプリケーションのインストール、デバイスのroot化、または監視ソフトウェア(例:Pegasus)の導入などが結果として起こりえます。 概念実証(PoC)エクスプロイトでは、一時的なrootシェルやカーネルメモリの読み書きアクセス権の取得が示されています。
4. 推奨対策
4.1 本対策 2019年10月6日以降にリリースされたセキュリティパッチを適用することが推奨されます。Googleは2019年10月のAndroidセキュリティ速報でこの脆弱性に対するパッチをリリースしています。
4.2 暫定回避策(緩和策) 特定の「暫定回避策」は明示されていませんが、この脆弱性の悪用には悪意のあるローカルアプリケーションのインストール、またはブラウザのレンダラーエクスプロイトとの組み合わせが必要となります。 したがって、信頼できないアプリケーションのインストールを避け、Webブラウザを常に最新の状態に保つことで、攻撃される可能性を低減できます。
その他に解説すべき観点
参照したサイト: